新型携帯ゲームハード playdateへの期待
panic社より発売が予定されているplaydate。収録ゲームは未だにはっきりはしていませんが、その奇抜で大胆なデザインによって新たなゲーム体験が期待できると感じています。
playdateはNintendo SwitchやPlayStation5などの最新ハードと競合するようには設計されていません。コンセプトは「ゲーム&ウォッチの正統進化」であり、白黒の画面に十字ボタンとABボタンを基本とし、新たな操作性とゲーム体験を産み出すものとして本体横にクランクが取り付けられています。このクランクによって得られるゲーム体験は前例がないため、良くも悪くも未知数です。ではこのゲームハードにどのような期待がなされているでしょうか。
まず、Nintendo SwitchやPlayStation5等で展開されている大長編RPGやクリアに何十時間も要する大ボリュームなゲームは出ないでしょうということは理解しておいたほうがよいかと思います。個人でplaydateのゲームを開発し公開することも可能なので今後そう言ったタイトルも出てくる可能性を完全に否定できないですが、おそらくないでしょう。というのも、先に述べた通り、そういった大手ゲームハードと競合するように設計されていないことに加えて、初期タイトルとして開発を依頼している開発元も基本的には個人のゲーム開発者であり、数百人を投入して開発している企業とは開発規模が異なります。現時点で公式に発表されているタイトルを見てもミニゲームのような小規模なものが目立ちますので、今後UNDERTALEのような作品が登場しないこともないですが、インディーゲームがメインのハードとなることが予測されます。ハードの開発元自体もインディーゲームのソフトメーカーですからね。
となると、やはり期待すべきはクランクをいかに工夫して使用するのかというところでしょう。このとがりまくったデザインのハードは同様にとがったゲームが多いインディーゲームとの相性はよいと考えられます。回すだけというシンプルで操作方法が限定されている機構にいかに「そう来たか!」と思わせる使い方をさせ、なおかつ面白いと思わせるゲーム性をそこに落とし込めるかというところに期待したいとこと。もちろんタイトルの中にはクランクを使用しないものもありますし、その中にも面白いと思えるタイトルもあると思いますが、やはりplaydateでしかできない操作性に期待したいところですね。
また、ゲーム業界への影響として企業が作る大長編、高品質なグラフィックが主流だった時代から、Nintendo Switchやスマホの普及によって、インディーゲームやアプリゲームなど手軽で奇抜なアイディアが詰め込まれたゲームが多く登場しており、ゲームにも多様性が受け入れられる時代になってきています。個人的な過度な思いではあると思いますが、こういったとがったゲームハードの登場によってゲームの幅がさらに広がり面白い作品がさらに生まれる土壌が育っていくことも期待したいと思っております。
発売まであとどのくらいかかるのかまだ消費者の側からは分かりませんが、新たなゲーム体験に期待を膨らませつつ気長に待つとしましょう。